入社して10年、
私にはいつもランチに利用しているお店があります。
店の看板メニューは、昔ながらのオムライスと、硬めのレトロプリン。
80歳のおじいちゃんが1人で切り盛りしている、昔ながらの喫茶店です。
10年前、私が初めて注文したのは、1杯のカフェオレでした。
ですが、お昼時にカフェオレだけというのを不憫に思ったのか、
おじいちゃんはそっと、大根の煮付けをオマケに付けてくれたのです。
嬉しかった。
仕事で擦り切れた心におじいちゃんの優しさが染みて、
私はすっかりその喫茶店のファンになってしまったのです。
あれから10年、私は毎日その喫茶店に通い続けました。
少しずつおじいちゃんとも仲良くなり、どんどん増えていくオマケの量。
――そして現在。

(注)これはカフェオレ定食のオマケです。
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